はじめに
ホームページ制作で私たちが大切にしているのは、見た目を整えることだけではありません。誰に何を伝え、どのような行動につなげたいのか。そのために必要な情報は何か。現在の事業と、ホームページに掲載されている内容の間にずれはないか。デザインを始める前に、こうした前提をお客様と確認します。
制作の進め方は、目的、伝えたい相手、打ち出す内容、用意できる原稿や写真、公開時期、公開後の体制によって変わります。最初にページ数を決めて内容を当てはめるのではなく、打ち合わせを通じて必要なコンテンツと優先順位を整理し、その結果からページ構成とページ数を考えます。
この記事では、CUREがホームページ制作を進める際に確認していることを、ヒアリングから公開後まで6つの段階に分けて紹介します。
ホームページ制作は、目的と現在地の確認から始めます
ホームページを新しくしたい理由は、会社によって異なります。事業内容が変わった。問い合わせにつながりにくい。採用情報が不足している。更新が止まっている。営業の説明とホームページの内容が合っていない。まず、現在困っていることと、公開後にどのような状態を目指すのかを確認します。
この段階では、必要なページや機能がすべて決まっていなくても問題ありません。既存サイト、会社案内、営業資料、採用資料、よくある問い合わせなどを見ながら、今回の制作で優先することと、将来追加できることを分けます。打ち合わせ後に、打ち出す内容と情報のまとまりを整理した上で、ページ構成とページ数をご提案します。依頼内容が固まっていない段階から相談する方法は、「デザイン会社への依頼、何から始めますか?|ロゴ・Web・パンフレットの進め方」でも紹介しています。
1. ヒアリング|会社の事実と、伝えたい相手を確認する
ヒアリングでは、デザインの好みだけでなく、事業の内容、主な顧客、選ばれている理由、これから力を入れたいことを伺います。経営者の考えだけでなく、営業で繰り返し説明していること、顧客からよく聞かれること、社内で大切にしている仕事の進め方にも手がかりがあります。
最初に確認する内容の例は、次のとおりです。
- ホームページを主に見てほしい相手
- 閲覧後に取ってほしい行動
- 現在のサイトで説明できていないこと
- 顧客から評価されていること、よく聞かれること
- 社内で更新できる範囲と、制作会社へ任せたい範囲
最初から完成した言葉がなくても、対話や既存資料の中にある事実から整理できます。顧客の言葉や日々の仕事を手がかりに会社らしさを見つける方法は、「会社の魅力を、どう見つける?|採用・Web・会社案内へつなぐ3つの手がかり」で詳しく紹介しています。
2. 情報設計|必要なページと、伝える順番を決める
ヒアリングで確認した内容をもとに、何を一つのページで伝え、何を分けて詳しく伝えるかを整理します。会社概要、事業内容、実績、採用情報などを一通り揃えることが目的ではありません。読む人が知りたい情報へ進み、自分の相談に対応してもらえるかを判断できる構成を考えます。ページ数は、この情報設計を行った結果として決まります。
たとえば、問い合わせを増やしたい場合でも、すぐにフォームへ案内すればよいとは限りません。対応できる内容、対象、実績、進め方など、相談前に必要な判断材料をどこで示すかを決めます。情報量が多い場合はページを分け、初期公開では重要な内容へ絞る方法もあります。ページ構成の考え方は、「会社のホームページには何が必要?|目的から考えるページ構成と優先順位」でも整理しています。
3. 原稿・写真|誰が何を用意するかを分ける
構成が決まったら、各ページに必要な原稿と写真を整理します。お客様が完成原稿を用意する、既存資料をもとにCUREが編集する、取材内容から文章を組み立てるなど、役割分担は案件によって異なります。
大切なのは、誰が書くかだけでなく、誰が事実を確認するかまで決めることです。サービスの対象、料金、実績、対応地域、会社情報などは、公開前にお客様にも確認していただきます。原稿が完成していない状態から相談する場合の分担は、「ホームページを作りたいけれど、原稿の準備が不安。|制作会社との役割分担と進め方」で紹介しています。
写真も、人物や社屋を一通り撮るのではなく、どのページで何を伝えるために使うかを先に考えます。既存写真を活かす場合と、新たに撮影する場合を分け、必要な向き、距離、余白を決めます。
4. デザイン|選んだ理由を共有する
デザインは、好みだけで決めるものではありません。ヒアリングと情報設計で確認した目的、相手、情報の優先順位を、色、書体、写真、余白、レイアウトへ置き換えます。
既存のロゴ、ブランドカラー、書体、写真の方針、ブランドガイドラインがある場合は、その内容と現在の使われ方を確認し、Web上の表現へつなげます。ガイドラインがない場合も、すぐに一式を新しくつくる前提にはしません。すでに使われている表現を確認し、今回のホームページで決める範囲と、今後も共通の基準として残す範囲を整理します。媒体が変わっても同じ企業らしさを保つ考え方は、「トーン&マナーとは?|ロゴ・Web・会社案内に一貫性をつくる5つの要素」で紹介しています。
会社設立時に、代表の考えを整理し、コーポレートカラー、ロゴ、名刺、コーポレートサイトへ一貫して展開した例は、「NEXUS REAL ESTATEの立ち上げ支援事例」で紹介しています。
判断が必要な箇所では、選択肢と理由、利点、制約を共有します。これは、すべての案件で複数の完成デザイン案を提示するという意味ではありません。どのような見せ方が目的に合うのか、スマートフォンでどう見えるのか、将来情報が増えても使えるのかなど、決めるための材料をお伝えします。
参考サイトや希望する雰囲気を共有するときも、「好き」「違う」で終わらせず、どの部分に惹かれたのかを確認します。会社らしさと目指す表現をつなぐ方法は、「ホームページのデザインは、どう決める?|会社らしさと目指す表現をつなぐ」でも紹介しています。
5. 実装・公開|見るための画面から、使える状態へ仕上げる
デザインをWeb上で使える形へ実装し、パソコンとスマートフォンでの表示、リンク、問い合わせフォーム、更新画面などを確認します。リニューアルでは、既存URLの扱い、検索結果に表示されるタイトルや説明、アクセス解析の継続も確認項目になります。
公開前には、制作会社だけでなく、お客様にも会社情報、原稿、画像、問い合わせ先、公開後の更新方法を確認していただきます。画面が完成していても、フォームが正しい担当者へ届かない、古いURLから移動できない、更新方法が分からないといった状態では、業務で使えるホームページとは言えません。
6. 公開後|更新する内容と担当を決める
ホームページは、公開時点ですべてが完成するものではありません。事業内容、実績、採用情報、よくある質問など、会社の変化に合わせて更新する情報があります。
そのため、公開前から、誰が、何を、どの程度の頻度で更新するかを考えます。自社で更新する項目と、制作会社へ依頼する項目を分け、更新に必要な素材や確認手順を決めておくと、CMSを導入したまま使わなくなる状態を避けやすくなります。公開後に更新する内容の見つけ方は、「ホームページは公開後、何を更新する?|CMSを活かすコンテンツの考え方」で紹介しています。
制作範囲は、案件ごとに確認します
ここまで紹介した工程が、すべての見積もりに同じ範囲で含まれるわけではありません。ヒアリング、構成、原稿、撮影、デザイン、実装、CMS、公開後の運用のうち、どこまでを依頼するかによって、制作期間と費用は変わります。
CUREでは、最初から大規模な制作を前提にせず、現在必要な範囲と、将来追加する範囲を分けて考えます。見積もりを比較するときは、総額だけでなく、どの工程と担当範囲が含まれているかを確認することが大切です。詳しくは、「ホームページ制作の見積もりはどう比べる?|制作工程で確認する7項目」で整理しています。
相談時に、すべてを決めておく必要はありません
相談の段階では、次のようなものが一つでもあれば、現在地を確認しやすくなります。
- 現在のホームページや、困っていることのメモ
- ロゴデータ、ブランドガイドライン、会社案内、営業資料、採用資料
- 顧客からよく受ける質問
- 参考にしたいサイトと、参考にしたい理由
- 希望する公開時期や、おおよその制作範囲
これらがすべて揃っていなくても、相談は始められます。分からないことを分からないまま共有し、何を先に決める必要があるかを整理することも、最初の工程です。CUREが情報発信と制作で共通して大切にしている姿勢は、「信頼できるホームページ制作会社の見分け方|CUREがブログを書く理由」でもお伝えしています。
まとめ
ホームページ制作は、見た目をつくる工程だけではありません。目的と現在地を確認し、会社にある事実を整理し、必要な情報と順番を決め、原稿、写真、デザイン、機能へつなげます。さらに、公開後に誰がどう使うかまで考えることで、事業の変化に合わせて育てやすいホームページになります。
CUREでは、新規制作、リニューアル、既存ページの見直しなど、現在の課題に合わせて制作範囲を整理します。「何を依頼すればよいか分からない」という段階でも、お問い合わせください。
RELATEDPOSTS




