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ホームページへ実績を掲載したい。しかし、何を書けば、読む人の関心を引き、内容まで見てもらえるのか分からない。完成した商品や制作物の写真はあるものの、それだけで一つの事例になるのだろうか。
実際の仕事や支援の内容を伝える実績紹介は、会社を初めて知る人にとって大切な判断材料です。一方で、顧客名や数値を公開できない、写真が十分にない、掲載許可をどこまで取ればよいか分からないなど、更新をためらう理由も少なくありません。
実績紹介は、成果を大きく見せるためだけのページではありません。依頼の背景、担当した範囲、判断の過程、完成後の変化を、公開できる事実に基づいて整理し、自社がどのような仕事に対応できるのかを伝えるページです。
仕上がりだけを並べるのではなく、読む人が自社との共通点を見つけられる情報を加えることで、実績は依頼を検討するための材料になります。
この記事では、ホームページの実績紹介に必要な文章と写真、実績一覧と詳しい事例記事の使い分け、顧客名や数値を出せない場合の考え方、掲載許可の確認項目を整理します。
最初に決めるのは、実績を通して何を伝えるか
一つの案件について、すべての情報を掲載する必要はありません。最初に確認したいのは、その実績を通して、誰に何を判断してもらいたいかです。
| 伝えたいこと | 実績に加える情報 | 読者が判断できること |
|---|---|---|
| 対応経験 | 業種、案件の種類、担当範囲 | 自社に近い相談へ対応できるか |
| 進め方 | 依頼の背景、課題、制作や支援の過程 | どのように相談が進むか |
| 専門性 | 重視した点、判断の理由、技術的な工夫 | 仕事の質をどこで判断しているか |
| 依頼後の変化 | 数値、反応、業務や印象の変化 | 依頼によって何が変わり得るか |
誰に向けたページかを決めると、必要な文章と写真を選びやすくなります。反対に、目的を決めずに情報を詰め込むと、案件の規模や制作した内容は伝わっても、その会社へ依頼する理由は見えにくくなります。
実績一覧と詳しい事例記事は、役割を分けて考える
実績の見せ方は、大きく「一覧」と「詳しい事例記事」に分けられます。
実績一覧は、写真、案件名、業種、担当範囲などを短くまとめ、どのような仕事に対応してきたかを俯瞰するためのページです。数多くの実績を比較しやすい反面、一件ごとの背景や進め方までは伝えにくくなります。
詳しい事例記事は、相談の背景、課題、提案、制作内容、完成後の変化を順に紹介します。すべての案件を長い記事にする必要はありません。今後増やしたい相談に近い案件、複数の制作物を横断した案件、判断の過程にCUREらしさが表れている案件などを選び、詳しく紹介します。
一覧で対応領域の広さを伝え、詳しい記事で仕事への向き合い方を伝える。二つの役割を分けることで、実績の数と内容の深さを両立できます。
一件の実績紹介にそろえたい7つの情報
最初から完成された文章を書くのではなく、事実を項目ごとに集めると整理しやすくなります。まずは、次の7つを確認します。
01
案件の概要
顧客の業種や事業、対象となった商品・サービス、制作または支援した時期を整理します。
02
相談の背景
なぜ相談が必要になったのか、当時どのような状態や課題があったのかを確認します。
03
目的と対象
誰へ何を伝え、どのような状態を目指したのかを整理します。売上だけでなく、理解促進、採用、営業支援、社内共有なども目的になります。
04
担当した範囲
企画、取材、原稿、撮影、デザイン、開発、印刷、運用など、実際に担当した範囲を明確にします。
05
判断と工夫
どのような理由で表現や仕様を選んだのか、制約に対して何を工夫したのかを言葉にします。
06
完成後の変化
数値に限らず、顧客や社内からの反応、説明のしやすさ、問い合わせ内容の変化など、確認できた事実を整理します。
07
公開範囲とクレジット
顧客名、商品名、写真、数値、コメント、担当者名、協力会社など、公開できる範囲と表記を確認します。
この7項目がそろえば、制作会社が取材内容を整理し、読みやすい順序へ編集することもできます。完成原稿を発注者側だけで用意する必要はありません。
ホームページの原稿を発注者側と制作会社側で分担する方法は、「ホームページを作りたいけれど、原稿の準備が不安。|制作会社との役割分担と進め方」でも紹介しています。
顧客名や数値を出せなくても、実績は伝えられる
守秘義務や顧客側の方針により、社名、商品名、具体的な数値を公開できない案件もあります。その場合、許可なく情報を曖昧に加工するのではなく、何をどの範囲で紹介できるかを確認します。
例えば、「首都圏の製造業」「採用を強化している従業員数100名規模の企業」のように、顧客を特定しない範囲で業種や規模を示す方法があります。数値を出せない場合は、「営業時の説明を一つの資料へ整理した」「部署ごとに異なっていた表現を統一した」など、確認できる変化を具体的に記載します。
公開できない情報を、事実と異なる表現へ置き換えない
成果を数値で示せない場合は、確認できた変化や担当範囲を具体化する
匿名であっても、掲載内容を顧客側へ確認する
公開できる情報が少ない案件は、無理に詳しい事例記事へせず、担当領域だけを実績一覧へ掲載する選択もあります。情報量ではなく、事実の正確さを優先します。
写真は仕上がりだけでなく、判断の背景を補う
実績紹介の写真は、制作したものを美しく見せるだけではなく、文章だけでは伝わりにくい規模、素材、使われ方、制作の過程を補う役割があります。
全体像が分かる写真
素材、印刷、操作画面など、判断の根拠になる細部
店舗、展示、営業、採用など、実際に使われている場面
撮影や試作、打ち合わせなど、必要に応じた制作過程
同じ写真を並べるのではなく、記事の流れに合わせて役割の異なる写真を選びます。人物、施設、顧客の商品などが写る場合は、写真そのものの使用許可も確認します。
撮影内容を整理するときは、「ホームページ・会社案内の写真は何を撮る?|企業らしさを伝える6つの視点」も参考にしてください。
掲載許可は、公開直前ではなく早めに確認する
実績紹介は、自社だけで完結する情報とは限りません。顧客名、ロゴ、商品、施設、担当者のコメント、成果数値など、顧客側の確認が必要な情報を含みます。
公開直前に初めて許可を求めると、社名を出せない、写真を使えない、確認に時間がかかるといった事情が分かり、記事全体を組み直す場合があります。可能であれば、案件の開始時または撮影前に、将来の実績掲載について相談します。
| 確認する対象 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 名称・ロゴ | 社名、商品名、ロゴを掲載できるか。正式な表記は何か |
| 写真・画面 | 人物、施設、製品、Web画面、制作過程を掲載できるか |
| 数値・コメント | 成果数値や担当者の言葉を、どの表現で公開できるか |
| 公開先 | 自社サイト、SNS、営業資料、広告など、利用できる範囲 |
| 確認方法 | 誰が確認し、公開前の原稿と写真をどの形式で承認するか |
掲載許可の方法は、契約内容や案件によって異なります。許可の有無を推測せず、公開する原稿と写真を顧客側にも確認してもらうことが大切です。
最初の一件を、次の更新に使える雛形にする
実績紹介を継続して更新する場合は、最初の一件をつくりながら、次回も使用する項目を決めます。案件概要、相談の背景、担当範囲、写真、完成後の変化、掲載許可などをCMSの入力項目として分けておくと、担当者が変わっても情報をそろえやすくなります。
ただし、すべての実績を同じ文章量、同じ写真点数へ揃える必要はありません。共通する骨格を持ちながら、業種や案件の内容に応じて、写真を中心に見せる、技術的な説明を加える、短い一覧だけにするなど、表現を調整します。
ホームページのCMSをどのような更新に活かすかは、「ホームページは公開後、何を更新する?|CMSを活かすコンテンツの考え方」でも紹介しています。
CUREが考える、実績紹介のつくり方
CUREでは、実績紹介の文章だけを独立して考えず、掲載する目的、読む人、写真の見せ方、サイト内の導線、CMSの入力方法まで一つの制作として整理します。
社内で箇条書きまで用意し、構成とデザインを依頼する。担当者への取材から原稿を整える。写真撮影だけを加える。すでにある実績ページの一件だけを見直す。企画、原稿、撮影、デザイン、CMS登録まで一貫して任せる。現在の素材と体制に合わせて、発注者側と制作会社側の担当範囲を分けられます。
全面的なリニューアルを前提にせず、まず一件を制作し、次回以降に使える項目と確認手順を整えるところから始めることも可能です。
依頼内容が固まっていない段階から制作範囲を整理する方法は、「デザイン会社への依頼、何から始めますか?|ロゴ・Web・パンフレットの進め方」もご覧ください。
まとめ
ホームページの実績紹介は、制作したものや顧客名を並べるだけのページではありません。依頼の背景、目的、担当範囲、判断と工夫、完成後の変化を、公開できる事実に基づいて整理することで、読む人が自社に近い相談へ対応できるかを判断しやすくなります。
実績一覧と詳しい事例記事の役割を分け、すべての案件を同じ情報量へ揃えないことも大切です。顧客名や数値を公開できない場合は、業種、規模、担当範囲、確認できた変化など、許可された範囲で具体性を残します。
最初から完成された文章や多くの写真を用意する必要はありません。案件の事実と既存の素材を集め、発注者側と制作会社側で役割を分けながら一件を制作し、次回の更新にも使える雛形へ整える方法があります。
「実績はあるが、何を公開できるか整理できていない」「完成写真はあるが、文章とページ構成が決まっていない」といった段階からご相談いただけます。
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