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はじめに
「このホームページのような雰囲気にしたい」。制作の相談は、そんな一言から始まることもあります。参考になるデザインを見つけると、新しいホームページのイメージも少しずつ具体的になっていきます。
一方で、その表現は会社が伝えたい印象やサービスの特性にも合うだろうか。上司やほかの部署と、目指すイメージを共有できているだろうか。
そんなときは、参考サイトを増やす前に、会社として大切にしたいことを確かめ合うと、デザインの方向性も見えやすくなります。
ホームページのデザインは、会社として伝えたいことと、見てほしい相手を共有したうえで考えます。ブランドガイドラインがあれば判断のよりどころにし、ご要望の背景や参考サイトから、自社に合う表現を探していきます。
この記事では、ガイドラインの作り方ではなく、それを制作の現場でどう使い、デザインの要望や判断につなげるかを紹介します。
目指す表現と、会社の方向性をすり合わせる
ご担当者が思い描く表現には、日々の業務で感じている課題や、今後の事業への期待が込められていることがあります。一方で、そのイメージと会社が目指すブランドの方向性が、必ずしも一致するとは限りません。要望の背景を確かめながら、共通する部分と調整が必要な部分を整理していきます。
例えば、技術力と相談しやすさを伝えたい会社で、写真も説明も少ないサイトに惹かれたとします。そのまま情報を減らすと、仕事ぶりや人柄が見えにくくなるかもしれません。けれど、惹かれた理由が余白の取り方や落ち着いた文字の見せ方なら、その良さを活かしながら、現場の写真や必要な説明を組み合わせることはできます。
参考サイトを共有するときは、取り入れたい表現と、そこに感じた魅力を言葉にしてみましょう。余白にゆとりがある、情報の順序が分かりやすい。そうした特徴を、自社が伝えたい印象や情報にどう活かせるかを考えます。
参考サイトの前に、ブランドガイドラインを確認する
ブランドガイドラインがある場合は、参考サイトと一緒に制作会社へ共有しましょう。ロゴデータや指定色だけでなく、会社が大切にしている価値、目指す印象、写真や言葉の考え方まで伝わると、提案の土台になります。
そのうえで、今回の制作で確認したいのは次の三つです。
- 守ること:ロゴの使用ルールや指定色など、変更せずに使う条件。
- 工夫できること:ルールの範囲内で、画面の読みやすさや使う場面に合わせて調整する表現。
- 相談して決めること:ガイドラインに記載がない表現や、例外の扱い。
例えば、ブランドカラーを守ることと、画面の大部分をその色で埋めることは同じではありません。使用量や背景との関係をどう設計するかにも、デザインの工夫があります。ただし、面積や組み合わせまで指定されている場合は、そのルールを確認します。
ガイドラインの最新版と、不明な点があった場合の確認先も共有しておくと、解釈の違いをその都度確かめられます。資料に込められた意図を、実際のデザイン判断へつなげるための準備です。
ガイドラインに盛り込む内容は、「中小企業にブランドガイドラインは必要?小さく始める7項目」で紹介しています。
参考サイトは、取り入れたい部分と理由を共有する
参考サイトは、同業種であることだけを条件にしなくても構いません。別の業界でも、説明の分かりやすさや、働く人の見せ方など、自社に活かせる部分があります。
URLだけでなく、「どこがよいと感じたか」を一言添えてみてください。専門用語で説明する必要はありません。
| 見るところ | 惹かれた理由 | 自社に取り入れるなら |
|---|---|---|
| 写真の使い方 | 仕事に向き合う人の表情が見える | 自社でも、相談する相手の人柄が伝わる写真を検討する |
| 文字と余白 | 落ち着いて順番に読める | 書体をそのまま替えるのではなく、情報の強弱や余白も含めて考える |
| 情報の見せ方 | サービスの違いがすぐ分かる | 自社のお客様が比較したい内容に合わせて、見出しや構成を見直す |
同じ参考サイトの中に、合う部分と合わない部分があっても問題ありません。避けたい点も伝えると、制作会社は参考例を丸ごと再現するのではなく、自社の条件に合う提案へつなげやすくなります。
写真や書体など、表現の要素を横断して考えるときは、「トーン&マナーとは?|ロゴ・Web・会社案内に一貫性をつくる5つの要素」も参考になります。
社内で意見が分かれたら、それぞれの意図を確かめる
「もう少し華やかにしたい」「落ち着いた方がよい」。前者は採用での印象を、後者は既存のお客様への安心感を考えているのかもしれません。想定している相手や場面が異なるために、求める表現も変わることがあります。
それぞれの意見で重視している相手や情報を確認し、ページごとの役割を整理します。採用ページでは人の表情を大きく見せ、事業紹介では仕事の確かさが伝わる情報を丁寧に見せるなど、共通のブランドの中でも表現に変化はつけられます。
デザイン案の確認では、「今回共有した目的に合っているか」「ガイドラインや会社案内とのつながりはあるか」「知りたい情報へたどり着けるか」を、発注者側と制作会社の共通の視点にします。判断の理由も共有すると、修正で目指す方向が明確になります。
発注者側は事業の実態や社内の優先事項を伝え、制作会社は表現の意図と選択肢を説明する。窓口と最終確認者を決め、判断した理由を短く残しておくと、次の確認や担当者の交代にもつなげられます。
ガイドラインがない場合も、相談から始められる
✔️ 判断基準がまだまとまっていないとき
ガイドラインがないからといって、相談前にすべての判断基準を文書にまとめておく必要はありません。今の会社案内やWebサイトを見ながら、残したい印象、変えたい部分、今回見てほしい相手を話すことから始められます。参考サイトが見つからない場合も同じです。
まず共有したいのは、「誰に見てほしいか」「何が伝わるとよいか」「会社として守りたいこと」「まだ決まっていないこと」。決まっていない項目は、そのまま相談事項として持ち込めます。
✔️ 会社の方向性そのものを変えたいとき
事業や顧客層が変わり、現在のガイドラインが実態と合わなくなっている場合もあります。そのときは、個別の制作物で変更する範囲と、会社全体で見直す範囲を関係者と確認します。従来の印象を守ることと、今後の会社に必要な表現へ更新することは、分けて考える必要性があります。
会社全体の見直しが必要か迷う場合は、「中小企業がリブランディングを考える5つのサイン|ロゴ・Web・会社案内を見直す順番」で判断の手がかりを紹介しています。
CUREが大切にする、言葉からデザインへのつながり
CUREでは、お客様が思い描くイメージや、現在の見せ方で気になっている点をお聞きしながら、会社が大切にしていることを、写真、言葉、色、書体、レイアウトへつなげて考えます。ご要望の意図を汲み取り、その会社に合う表現を、提案の理由とともにお伝えします。
「株式会社野沢商店のコーポレートサイト リニューアル事例」では、老舗としての信頼感や堅実さを大切にしながら、情報の整理と見せ方を見直しました。守りたい印象を受け継ぐことと、今の使い方に合わせて表現を変えることを両立した事例です。
依頼先そのものを検討している方は、「ホームページ制作はどこに頼む?|制作会社・フリーランス・月額制を選ぶ7つの基準」もご覧ください。
まとめ
ホームページのデザインを決めるときは、思い描くイメージを出発点に、会社として伝えたいことや、見る人にとっての分かりやすさを重ねて考えます。要望の背景と判断の基準を共有することが、納得して表現を選ぶための土台になります。
ガイドラインがあれば、その意図を制作会社と共有する。参考サイトは惹かれた部分と理由を伝える。意見が分かれたら、誰に何を伝えたいかへ戻る。共通のよりどころがあれば、新しい表現も会社らしさとつなげて考えられます。
「目指すイメージと会社の方向性をすり合わせたい」「社内のさまざまな意見を整理したい」。そうしたご相談も、CUREでお受けしています。Webサイトだけでなく、ロゴや会社案内とのつながりも含めて、一緒に考えていきます。
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